カード印刷
プラスチックカード印刷
一般的にプラスチックカードとはISO CR80と呼ばれる縦53.98mm、横85.60mm、厚さ0.76mmのPVC(塩化ビニール製)カードで、クレジットカードと同じ大きさです。 紙製のカードとは異なり丈夫で耐久性にも優れ、長期間使用する事が出来るだけでなく、水に濡れたり異物が付着してもてもカードが劣化する事はありません。また、紙のものやパウチしたものからプラスチック素材に切り替える事で見た目の印象が大きく変わります。
これらプラスチックカードはIDカードとして自分の身元を証明するものとして利用され、社員証や学生証をはじめ、診察券や会員証や修了証など多岐に渡って様々なシーンで活用されており、IDカードの導入は年々増加しています。
カードの種類はプレーンなノーマルタイプのカードから磁気ストライプが組み込まれた磁気カード、ICチップが埋め込まれている非接触や接触型のICカード等、様々なタイプが存在しています。
ノーマルタイプのカードは氏名、所属番号、所属組織名、本人の顔写真やバーコード、QRコードなどを券面に印刷し、磁気やICカードはこれらの情報を情報としてカード内部に保持することで、対応したカードリーダーで読み込とることで、認証システムなどと連動させることが可能となります。IDカードの利用で、より便利で効率的な利用ができます。
またICカードのメリットはその高い安全性にあります。ICカードはICチップ内の情報を保護できるため読み取りが困難なだけでなく偽造も困難なため、なりすましやなどの不正利用を防止することができます。企業や施設などのセキュリティをより強くすることに繋がります。
IDカードの自社発行
グラシス IDカードプリンターと付属ソフトウェアを使用すると、手軽に、その場でIDカードを発行することができます。IDカードの作成が複雑で煩わしいという理由で外注先へカード発行を委託しているケースも多くありますが、現在は最新のプリンター技術やソフトウェアの利便性向上もあり自社でカードプリンターを活用してIDカードが手軽に、低コストで発行出来る時代になっています。
カードプリンターを導入する事で、得られるメリットは多く、現在では多くの企業、施設、店舗、公的機関などでカードプリンターが採用されています。
カードプリンターを積極的に採用する理由は発行費の削減や即時発行できることによりカードの追加発行や再発行などのタイミングロスの削減、そして何よりもセキュリティ強化が可能になることです。
カードプリンターで自社発行するメリットとは?
- 簡単に1枚からでも発行することが出来る
ラミネートフィルムはカードを熱、圧力、擦れ、濡れ、粘着性のあるものなどからの保護をはじめ、長期間使用するカードに適しています。ホログラム付のラミネートフィルムを使用すると偽造防止や真贋判定などセキュリティ面を強化することができます。
ラミネートはカードの表面にポリエステルフィルムを加熱しながら接着する技術です、GRASYSプリンターID200Lではヒートアップ時間が短く印刷が早いのが特徴です。
- 時間短縮で作成できる
IDカード発行を外注へ委託する場合は、発注前にリストなどの情報を作成し、発注後も納品までに時間がかかってしまうため、実際にカードを配布するまでに時間を要します。しかし、自社でIDカードを発行する事が出来れば、数分程度で作成が可能です。社員証なら異動、役職変更等があっても、学生証なら再発行の時でも、会員証ならその場でお客様への手渡しなど即時発行が可能となります。
- 個人情報流出リスクの軽減
外部にカード発行リストを渡す必要がなくなるため個人情報が流出するリスクが軽減されます。すべての個人情報、顔写真データ等を社内だけで管理する事が可能になり、安心してIDカード作成を行う事が出来ます。
カードプリンターなら
「GRASYS(グラシス)」がおすすめ!
グラシスのカードプリンター「GRASYS ID200/ID170」は、お手軽にデスク上で社員証・学生証・診察券・メンバーズカード等の発行が出来るプリンターとして幅広く活躍しています。ここでは、グラシスのカードプリンターの人気の秘訣をお届けします。
グラシスIDカードプリンターの特徴
- 価格帯、拡張性、ニーズに合った運用を実現
カードプリンターと言っても、各メーカーで価格帯、機能性、操作性は異なります。ここではGRASYSの特徴をお伝えします。 グラシスはスタンダードタイプのID200シリーズ、バリュータイプの170シリーズで展開し、主に発行枚数と発行頻度でご提案を分けております。価格は、ID170の片面印刷タイプで18万円(税別)で購入する事が出来、ソフトウェアも標準で付属しております。
また、すべてのGRASYSシリーズでは機能の拡張が可能です。オプションには磁気やICのエンコーダー、ネットワーク接続オプションなどが用意されており、現在のお客様のニーズにあった機能だけでなく、将来必要になった際に機能を追加することができます。他社は不要なものが初めから付属しているケースが多くあります。
- 簡単な操作で初心者でも安心な標準ソフト
グラシス【GRASYS ID200/ID170】シリーズに標準で付属するソフトウェアでは、カードデザインの作成や可変情報の差し込みと連続印刷が可能なデータベースが利用できます。デサイン作成はパワーポイントの様な感覚で初心者でも簡単に操作する事が出来ます。また可変情報のデータベースはエクセルファイルやCSVファイルのデータをインポートすることができ、手元にあるデータを活用する事ができます。
- ニーズに応じたオプションソフトウェアを準備
グラシスには、標準ソフト以外にもオプションソフトウェアを複数用意しております。PCに接続したWEBカメラでその場で撮影した顔写真や申込用紙などの顔写真をスキャニングしてカードの定位置にはめ込み1クリックで発行できるソフトウェアや、診察券などで上位のシステムからCSVデータを書き出すだけで自動的にカード発行が可能なソフトウェア、ICチップへのエンコードやICチップの固有番号の記録をしながら印刷できるソフトなどがあります。
昇華転写と熱溶融転写
プラスチックカードの印刷はカラーリボンまたはモノクロ(単色)リボンを使用しておこないます。磁気ストライプやICチップなどを用いたセキュリティレベルの高い従業員証などでは、それぞれの仕様に合わせて印刷と同時にエンコード(書込み)を実施することができます。また、会員カードなども店頭でお客様向けにその場で即時発行できるよう、最大限の効率的な昇華転写技術を採用しています。
印刷には昇華転写印刷用のカラー3原色のY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)のそれぞれのカラーパネルと熱溶融転写用の黒(K)パネルを使います。
このうちY、M、Cパネルはカラー印刷用に使用し、黒(K)パネルは文字やバーコードを印刷するのに使われます。そして透明なオーバーレイパネル(O)は摩擦や傷からカード表面を守り、保護する役割があります。
昇華転写印刷方式
ダイレクト昇華転写方式ではインクリボンを加熱し、インクの粒子をカード表面に直接吸着させて印刷します。吸着したインク粒子はそのままでは剥がれやすく、オーバーレイやラミネートで保護する必要があリます。カードはPVC素材が適しており、PET素材などインクを吸着しにくいカードでもカード表面にインクを吸着する受容層のあるものであれば印刷することができます。
熱溶融転写方式
熱溶融転写方式ではインク粒子が含まれる樹脂を熱によってカードに直接溶着して印刷します。昇華転写よりもインクに厚みがあり、樹脂のため耐久性が高く保護にオーバーレイを使用しなくても良い要のが特徴です。
カラーの黒と単色の黒
カラー用のYMCを使用して印刷する黒はコンポジットブラックと呼ばれ、階調表現が可能なため画像の印刷に向いており純粋な黒ではありません。
Kリボンは純粋な黒で階調を表現することができませんが、視認性が良いため文字やバーコードなどの階調を必要としない部分の印刷に使用されます。
インクリボンの印刷順
左の図は昇華転写印刷でベースとなるカード面に対して下から順に、各インクリボンパネルの印刷時の順番をあらわしています。
白色はインクの色ではなくカード素材の色をそのまま透過して利用します。
プリンターに付属するソフトウェアGRASYS IDでは配置した画像やデザイン、テキスト、バーコードなどのそれぞれのオブジェクトをどのインクパネルを使用して印刷するかを指定することができます。カラーパネル指定・黒パネル指定、いずれの場合も白色はカード素材の色を利用します。
UVインクとセキュリティ
セキュリティ強化用途のためのUVパネル付きのカラーリボンでは配置したオブジェクトをUVパネル印刷に指定し、UVインクで印刷することができます。これによりブラックライトなど紫外線の照射で蛍光する画像やテキスト、マークなどの印刷も可能となります。このUVパネルは反転印刷の指定も可能で、中抜きのロゴなどの表現をすることができます。
オーバーレイパネル
オーバーレイパネルは樹脂の保護層として印刷され、通常はカード全体の保護のために全面に印刷しますが、ICチップ付きのカードや磁気ストライプ付きのカードではオーバーレイのマスクを選択して印刷することでICチップの端子部分や磁気ストライプ部分にオーバーレイパネルが印刷されないようにすることができます。
カードの保管方法にご注意!
オーバーレイパネルによってカードの表面は保護されますが、カードを軟質ビニールや合成皮革などの可塑剤が含まれるケース・財布などに長期間保管するとカードの表面が可塑剤の影響により劣化します。カードケースを使用する場合は可塑剤が含まれていないポリオレフィン樹脂製のものやPET素材のものを選んで下さい。また、カードの表面同士を密着したまま保管すると表面が劣化しますのでご注意下さい。
カラープリント
カラーリボン(YMCKOリボン)を使用した印刷は、カラーのデザインや顔写真などに用いられ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3原色のカラーパネルで構成されるカラーリボンパネルを使い、サーマルプリントヘッドの加熱によって解像度300dpiでカード表面に昇華転写印刷します。文字やバーコードなどの印刷には熱溶融転写方式の黒(K)パネルが使用されます。
白や透明部分はインクを用いずにカード素材の白色で表現されます。
セキュリティ強化向けのUVインクパネルはカラー(YMC)の上に印刷されます。カードの素材はインクの粒子を吸着するPVC素材が適合していますが、PVC素材以外でもインクを吸着する受容層が表面あるカードであればインクを吸着するため印刷することができます(テスト印刷が必要です)。
カラーハーフリボン
カラー印刷の範囲がカード横位置で幅が半分以下の場合はY,M,Cカラーパネルが半分のサイズのハーフカラーリボンを使用することでコストを抑えた印刷ができます。
(右よりでも中央でも左寄りでも、カラー印刷範囲がカード幅の半分以下であれば使用することができます。)
カラー(YMC)は画像やロゴなどのプリントに優れた印刷品質を実現します。
モノクロプリント
モノクロ(単色)印刷は、単色(例えば黒、白、金、銀などのリボンを使って樹脂インクをカードに溶着する溶融転写印刷をします。
追加印刷
あらかじめデザインが印刷済のカード(プレ印刷カード)に番号や名前などのテキスト(可変情報)を黒インクリボンだけで追加印刷する場合は最も費用対効果が高く、印刷速度も4秒と早いのが特徴です。
単色リボンは300x300dpiだけでなく300x600、300x1200dpiに対応しています。顔写真などのカラー画像がなく、可変情報の差込印刷が必要な場合に理想的な印刷方法です。
Kリボン(単色リボン)の印刷だけの場合は樹脂インクのため耐久性が高く、保護用のオーバーレイは必要ありません。ただしカードの出し入れが多い、表面をこすってしまう機会が多い場合はオーバーレイ付きのKリボンを使用してください。
単色リボンの中でも黒(K)リボンは、顔写真のない病院の診察券や従業員カード、小売店の会員カードなどの用途に用いられ、文字や種々バーコードを印刷するのに用いられています。
ワンポイント印刷、スクラッチ印刷
単色カラーのリボンはロゴマークやワンポイント用に使用します。その他、金、銀など、印刷後に追加して印刷することで箔に似た付加価値を高める事ができます。
その他、スクラッチカードのスクラッチ部分を追加できるスクラッチ用リボンなども用意されています。
単色リボンはカードの背景や広い範囲の塗りつぶしはシワなどが発生しやすいため向いていません。