カードのセキュリティ要素
IDカードのセキュリティとトータルセキュリティ
IDカードのセキュリティ追加要素
IDカードのセキュリティを高めるためのいくつかの要素があります。このセキュリティはその要素が多いほど複製や偽造が困難なため効果的になります。
また、カードそのもののセキュリティを高めるだけでなく、カード発行環境や運用面、消耗品の管理をあわせて高めることでトータルセキュリティ効果が高まります。
IDカードのビジュアルセキュリティ要素
顔写真やマークなど、目視で識別可能なセキュリティ要素は重要です、本人であること、カードが本物であることを証明するための第一歩です。
・オーバーレイ透かし:透かし用のマスク画像により保護用のオーバーレイの印刷濃度を変えることで、カードを反射させると透かしマークが表示されます。
・顔写真:もっとも基本的な要素で本人の目視識別が可能です。偽造防止ための第一歩です。
・UV印刷:UV印刷の画像やロゴ、文字などをUVライト(ブラックライト)で蛍光させることでカードの真偽確認ができます。
・ホログラムラミネート:耐久性が上がるだけでなく、ホログラムは偽造や複製が困難になります。
すべての人に配布する
関係者だけでなく、一時的な入構者や来客などすべてにカードを発行(または配布)することで、施設のセキュリティが高まります。
・来客:来客用のカードを準備しておき配布・回収します。また、目視で来客とわかるため施設内でのマナー向上にも役立ちます。
・入構者:業者など一時的な入構者にもカードを準備しておき配布・回収します。現在、施設内に誰がいるのかを把握することができます。
システムと連動したセキュリティ
入退室システムやリーダーなどでカードの情報とシステムとの連携によりセキュリティ効果を高めることができます。
・バーコード:1次元、2次元などバーコードの種類だけでなく、バーコードの元データを生成するためのロジックも重要な要素です。
・磁気カード:複製や偽造が困難になります
・非接触ICカード:個人情報は書込(エンコード)せず、ICカードチップに保存されているカードの固有番号(UID、IDm)だけを使用して真偽確認をします。
・非接触ICカード(エンコード):上記の「カードの固有番号」に加え、ICチップへのアクセス用のキー番号や個人情報を書き込むことで更に強化します。
カード運用のセキュリティ
カードだけでなく、カードの着用ルールなど運用面は偽造防止に有効で、着用により目視識別が可能なセキュリティ要素です。
オリジナルのストラップやカードケースは見た目で確認ができ、特に個人では偽造や複製が困難になります。
カード発行環境のセキュリティ
カード発行用PCのセキュリティだけでなく、プリンター設置場所への入退室管理やケンジントンロックなどプリンターそのものについても検討が必要です。
・プリンター:パスワード保護機能、ユーザー設定
・カード発行ソフトウェア:パスワード保護機能
・プリンターの物理的ロック:ケンジントンロックなどのオプションを利用
・カード発行場所:施錠、入退室管理による記録
・カード、インクリボン、ラミネートフィルムの保管:施錠、持ち出しのルール、在庫管理など
セキュリティを高めることによる付加効果
非接触ICカードを使用した入退室管理や勤怠管理システムと連動している場合は関連する集計作業などの事務に関わる時間やコスト削減が可能です。
ラミネートの使用によるカードの長寿命化や着用ルールとストラップ・ケースとともに配布することで紛失を減少させることができます。これは発行回数や再発行回数が減るためカードの発行コストも低減されます。